道では、昭和63年度より、地域社会の発展に貢献する創造性豊かな建築物等を表彰する制度を設けており、平成3年度より「赤レンガ建築賞」と名称を決めて実施してきました。
この賞も創設から20周年を経過し、この度、その記念誌が作成されています。
第1回の受賞作品は「忠類ナウマン象記念館」、そして昨年、第20回は「黒松内中学校エコ改修」。この間、アルファリゾートトマムや札幌ドームなど印象に残る建築物が表彰されています。
この中で印象に残っているのは第11回。この時は自分で事務局をやっており、その選考等にも関わってきました。赤レンガ建築賞は帯広の「相原求一朗デッサン館」、奨励賞は「六花亭釧路春採店」と六花亭グループが受賞をしています。古い建物の改修作品としては初めての受賞で、今後の建築物のあり方に対し一つの方向性を示してくれたと思います。その後、国稀酒造や黒松内中学校、琴似のレンガ館などの改修が受賞していることでも、この第11回は一つの大きなポイントだったと思います。
この時に、「一地域における一人の建築家の個人住宅群」という応募作品があり、その取り扱いに苦慮したことを覚えています。赤レンガ建築賞の対象としては、個人の利用に限定されるものは除くという規定があり、個人住宅はまさにその規定に抵触するわけですが、一つの地域でいくつもの住宅を地域の街並みや地域性なども考えて設計し続けてきた取り組みは、地域の発展に貢献したとも評価されるものではないかとの意見もありました。
また、赤レンガ建築賞は、単に建築のすばらしさだけではなく、その建築が地域の中でどのような役割を果たし、どのように使われているのかも審査の対象としています。地域に愛されてこそ、建築としての役割を果たす・・・重要なことだと感じています。そうした意味では、このところの受賞作品の中には建築的な評価が先行しているように思える作品もあるように思われ、今後、地域の中でどのように生き続けていくのかが注目されるところでしょう。
この作品集は一冊1,000円で販売しています。ご購入希望は道庁建設部住宅局建築指導課へお問い合わせ下さい。
最近のコメント